
スペイン南部に位置するアンダルシア州の州都であるセビーリャ市。スペイン第5の都市です。いつも突き抜けるような青空で、明るく陽光な街というイメージがあります。
日本の観光パンフレットなどではセビリアと表記されていますが、スペイン語で近いのはセビーリャ(公式発音)やセビージャ(現地語発音)です。
セビージャ(Sevilla)の観光名所
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Catedral y La Giralda 大聖堂(カテドラル)とヒラルダの塔 (世界遺産)
- Real Alcázar アルカサル (世界遺産)
- Archivo General de Indias インディアス総合古文書館 (世界遺産)
- Plaza de España スペイン広場
- Torre del Oro 黄金の塔
- Barrio de Santa Cruz サンタ・クルス地区
- Metropol Parasol de la Encarnación(Setas de Sevilla) セビリアのキノコ
- Plaza de Toros de la Real Maestranza マエストランサ闘牛場
- Universidad de Sevilla 旧王立タバコ工場(現・セビリア大学)
- Parque de María Luisa マリア・ルイーサ公園
- Museo de Bellas Artes セビーリャ美術館
- Casa Murillo ムリーリョの家
Pictures・・・大聖堂(カテドラル)の観光写真

右がセビリアの大聖堂(カテドラル)。左がその鐘楼であるヒラルダの塔。塔の中は馬で上がれたとされる坂なので階段より上り易いです。景色が素晴らしいのでお勧めです!

いつ行っても青空!オレンジの樹が似合う街です。

スペイン最大面積のカテドラルです。最後に建てられた後期ゴシック様式とも言われ、ゴシック様式の教会としては世界一に輝きます。バチカンのサンピエトロ寺院やロンドンのサンポール寺院などはバロック様式など、もっと
遅い時代の建築です。

クリストファー・コロンブスの立派なお墓があります。支えている人物の服装に注目すると、カスティーリャ・・レオン・ナバラ・アラゴンの4国のシンボルが。スペインの紋章と同じ4国です。
コロンブスの骨は紆余曲折を経てセビージャに到着しましたが、その複雑な経緯からも、墓の中身は本当にコロンブスなのか?と議論されることとなり、同じ大聖堂に眠る息子の骨とともに調査対象となりました。

ヒラルダの塔へはぜひのぼってみましょう。一番上からもセビーリャの街が一望できますが、鐘楼の途中から窓の外を見ると、もっと近い場所に主要観光地の造りが見えて、興味深いです。
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Pictures・・・スペイン広場の観光写真

1929年に開催された「イベロ・アメリカ博覧会」の会場です。半円に弧を描いた、アンダルシアらしいムデハル調の建築はとても写真に収めきれないほどの大きな規模。
セビリア在住のガイドさんも行く度に写真の角度を研究していると言っていました。
終わらない研究ですね!

ベンチひとつひとつが、スペイン全土の県の万博のブ―スでした。それぞれの県の歴史やシンボルが美しく色鮮やかなタイルで彩られています。

階段を上って2階のバルコニーまで自由に上がれます。ここでも、あれこれ写真の角度を研究。
Pictures・・・セビリアのキノコ(メトロポール)の観光写真

セビーリャで、な、何!?と皆さんが度肝を抜く現代建築がこれ、メトロポール・パラソール(Metropol Parasol)、通称セビリアのキノコ(Setas de Sevilla)です。 キノコは複数系なので、
複数のキノコが繋がってるイメージでしょうか。
しかもエンカルナシオン地区というセビージャの庶民地区に突然現れるので、ギャップに驚かされます。
建築家はドイツのベルリン出身のユルゲン・マイヤー(Jürgen Mayer)。一風変わった独創的な外観です。

入場券も高くありません。切符を買って屋上に上がれます。木造に見えませんが、世界最大級の木造建築となっています。

上からはセビリアの街の主要建築物が眺められます。すぐそばの密集した庶民地区との対比もおもしろいです。
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Pictures・・・その他セビリアのお勧め観光地

アルカサル。セビリアで登録されたユネスコ世界遺産のひとつ。14世紀にカスティーリャ王ペドロ1世がグラナダのアルハンブラ宮殿を意識して建てさせました。
グラナダのアルハンブラ宮殿に行けない人には特にお勧めです。
後に増築や改装が重ねられ、ムデハル、ゴシック、ルネサンス、マニエリスム、バロックなど様々な様式が見られます。
現在でもスペイン王室がセビリア滞在する時に利用します。利用中の世界中王宮の中で最も古い建築なのだそうです。
【耳より情報!】
セビリアの3つの世界遺産の最後のひとつは、インディアス総合古文書館。世界遺産なのに、ここは無料で入場できる穴場です。
コロンブス、マゼラン、エルナン・コルテス、フランシスコ・ピサーロらの直筆文書を保管しています。

現在はセビリア大学の校舎ですが、もともとは王立タバコ工場。セビリアは新大陸貿易で栄え、欧州初のタバコ工場のサン・ペドロ工場があった土地です。この建築は18世紀の大規模な王立タバコ工場で、現在でも保存される
産業建築としては大きく重要なひとつ。とても工場には見えない立派さで、「工場の宮殿」とも呼ばれました。
メリメの小説をもとにした、ビゼーのオペラ「カルメン」の舞台です。カルメンはこのたばこ工場で働いていたジプシー女性でした。

セビリアのマエストランサ闘牛場’Plaza de Toros de la Real Maestranza)。闘牛博物館もあります。セビージャの春祭りの時には大変な賑わいを見せます。

セビリアの市庁舎(Ayuntamiento) 素晴らしい建物ですね!

マリア・ルイサ公園(Parque de María Luisa)。緑の美しい公園です。こういう調和の取れた美しく広い公園はスペインではないみたい(笑)...。

マリア・ルイサ公園の周辺には1929年イベロ・アメリカ博覧会の各国パビリオンが一部残っており、異国情緒あふれる建物が楽しめます。

サルバドール教会(Iglesia Colegial de Divido Salvador)。セビージャでは大聖堂(カテドラル)に次いで大きい教会です。

セビリアの川沿いのシンボル 黄金の塔(Torre del Oro)。
ところでトリップアドバイザーなどで、オロ・タワーと紹介されているのが気になります。訳しにくいものは現地表記でも仕方ないと思うし、サグラダファミリアやカテドラルみたいにスペイン語で有名になってきたものは分かりますが、
最近はなんでもかんでもカタカナでスペイン語か英語そのまま。
現地語の紹介ではなく、日本語での紹介なんだから、訳しても良いと思うのですが。「黄金の塔」は昔からガイドブックで紹介され、
美しくて分かり易くてぴったりの日本語訳だと思います。しかもオロ・タワーって英語とスペイン語と混じっていますね。ネット社会で複数言語に自動翻訳して発信したり、翻訳のプロではない旅行者がどんどん発信する時代に
なっているせいでしょうか。

グアダルキビル川のトリアナ橋。
バルセロナの人達が週末の快晴日にビーチへ集まるように、セビリアの人々は川の近くに集まります。肌を焼いたりカフェしたり。川の向こうは生活感あふれる庶民地区で、市場もありますよ!
その他
●サンタ・クルス街は迷路のような路地が集まる昔のユダヤ人街です。雰囲気は良いですがレストランやホテルはスマホもあてにならず、ぐるぐる探しまわります。荷物が大変なので狭い地区のホテル予約はお勧めしません!
街をあてもなくふらっと散歩する方が方向音痴さんには良いでしょう。アンダルシアらしい雰囲気なので訪れるのはお勧めです!
●セビリア美術館(Museo de Bellas Artes de Sevilla)にはゴヤやベラスケスの絵画もありますが、ムリーリョやスルバランの名作を揃えています。美術好きには必見です!
●サッカー好きにはレアル・ベティスの本拠地ベニート・ビジャマリン・スタジアム(Estadio Benito Villamarín)と、セビージャFC(Sevilla Fútbol Club)の本拠地ラモン・サンチェス・ピスフアン・スタジアム(Estadio Ramón Sánchez Pizjuán)
があります。
●現代建築好きには上で紹介した
セビーリャのキノコ以外に、サンティアゴ・カラトラバの
アラミージョ橋 (Puente del Alamillo)、
リチャード・ロジャーズの
大学キャンパス(Campus Palmas Altas)、
Cruz y Ortizの
ピカソ・ビル、
AF6 Arquitectosの
トリアナ陶器センター(Centro Cerámica Triana)などの建築物があります。
General Infomation・・・一般情報・交通
【交通】アンダルシアの州都ですが、アンダルシアの玄関口である国際空港はマラガの空港です。マラガは欧州航空便が多いので、日本から欧州都市を経てマラガから入るのも便利です。
セビリアは新幹線が充実し、マドリード、グラナダ、コルドバへの移動が便利です。アンダルシア内やポルトガル、エストレマドゥーラへの移動はバスも多いです。