ムルシア州はスペイン南東に位置する1県・1州の自治州です。面積は11313KM2で、スペインで9番目。州都はムルシアで地方行政機関もありますが、行政上の州都はカルタヘナで州議会と観光局があります。
人口は約149万人です。
「ヨーロッパの台所」ともされる果物・野菜・花の名産地です。最も知られざる州のひとつ。ビーチが美しいです。世界遺産の古代岩絵が72か所も残ります。
スペイン最大のラグーン、マールメノール(塩湖で、面積約170km2)があります。塩分濃度が高く浮力が強いため、ウォータースポーツの人気地です。
海岸線は約258キロあり、うち45%以上が絶壁などで、浜辺は32.62%です。
夏は暑く、冬は温暖で、乾燥した地域です。年間平均気温は一番低い場所でも18度です。海岸沿いは冬でも10度以下になることはありません。
一方、山間部は気温差が激しい場所です。夏は40度を超え、冬は0度になります。マイナス10度まで下がる山間部もあります。
年間雨量は300mmほどでスペインではカナリア諸島に次いで、雨の少ない地方です。
立地から古代からさまざまな侵入があった場所です。カルタゴ人が今のカルタヘナに首都を置き、ポエニ戦争後、勝利者のローマが駐在した時代もあります。
イスラム教徒が入ったあと713年に和約を結び、自治権を約束させます。これがスペインではじめて地方が自治権獲得した出来事とされます。イスラムの時代には灌漑設備が発達し、農業が発達しました。
1243年カスティーリャ王国に征服され、カスティーリャ王国が初めて地中海の入り口を獲得しました。
フェニキア人やムーア人の王がラグーンの「小さな海」を夏期の居住地としました。
【文化遺産】