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●スペイン社会NEWS

スペインで雨の多い地方・雨の少ない地方は?





スペインの気候は地方によって全然違う!


カミーノ・デ・サンティアゴ(サンティアゴ巡礼の道)を歩いてる途中で遭遇したヒマワリ畑

スペインが多様性の国と称されるのは、地方によって文化・言語・歴史が違うから。
しかし忘れられがちですが、その面積が東西南北に広大であり、地形が豊かで海も山もあり、地方によって気候の差が大きい事も大いに関係します。

気候は建物、人々の気質、農作物、郷土料理、生活スタイル、観光内容やアクティビティーにも影響を及ぼすので、旅行者にとっても重要な要素です。 ちょうど雨の記事を見つけたので、抜粋して紹介します。




スペインで最も雨が少ないのはカナリア諸島とムルシア州


Efecto Fernwehの記事よりスペイン各地方の降水雨量の地図
地図の中の、左下の赤い島々がカナリア諸島です。イベリア半島から遠く離れたアフリカ大陸の近くにあるため、長い地図になります。
地図は赤が濃いほど雨の少ない乾いた土地。青が濃いほど降水雨量が多い土地です。

もっともスペインで雨が少ないのはアフリカに近いカナリア諸島です。これには納得ですね。 特にランサローテとフエルテベントゥーラは年間平均雨量が100mmで、スペインの平均雨量の1/6です。

次に雨が少ないのはムルシア州。イベリア半島の東南付近の濃赤の部分です。平均雨量は297mmです。

ムルシアはバレンシアと同様、スペインの台所と言われ、農作物がたくさん採れる場所です。農業が発達していると雨もそれなりに降るイメージがありますが、こんなに少なかったとは。

ムルシア付近に昔住み着いたイスラム教徒のおかげで灌漑技術が発達したおかげでもあります。 水がとても大事なので、水裁判(ユネスコ世界遺産)が行われますが、今でも別荘地や農地で「水が盗まれたトラブル」はスペイン全体で多い、あるある事件です。





スペインで最も雨の多いのはガリシア州 カンタブリア州 バスク州



もう一度同じ地図を見ましょう。スペインで最も雨の多い4州はスペイン北部の海岸沿いです。地図を見ると、一目瞭然ですね。 スペインと言えば太陽の国のイメージを持ちますが、北部は大変雨の多いところなんです。海は大西洋(とカンタブリア海)。温暖な地中海とは違います。 大西洋と言えば、雨や風の多いイギリスやポルトガル側なので、気候が想像できますね。





スペインの自治州別の降水量ランキング







スペイン平均雨量は605mmですが、19地方(17自治州+2自治都市)のうち平均を超えるのは6地方しかありません。スペインの中では雨が多い方と言われるカタルーニャ(7位)さえ534mmで平均を下回ります。

基本的にスペインは全体に雨が少なく乾燥しているのがやはり本当で、2倍・3倍と極端に雨の多い北部だけで、スペインの平均値をぐっと上昇させているのかもしれません。

面白い点はアフリカにあるスペインの2自治都市。セウタが849mmでスペインの雨量の多さでは5位! 同じアフリカのメリーリャは391㎜で17番目。同じ大陸にあり、たいして距離が違わないように思えるのに大きく差がついています。 これはメリーリャが雨の少ない地中海沿岸で、セウタは地中海と大西洋の境であることも関係します。





日本の降水量と比較してみると これだけ違う!


調べたところ気象庁では、日本の平均降水量を発表していないんですね。これは年によって雨量にバラツキがあることと、地方によっても差があるので、「平均」とは出せないから、だそうです。平均を計算しても、 それが現実とはかけ離れているから。スペインもそうですが、だからこそ地方別や都市別の降水量の方がよく発表されています。

ただし都道府県格付研究所の年間降水量ランキングに県別の雨量が発表されています。

これによると、日本で一番雨の多い都道府県は
・高知県の3,659mm
・2位は鹿児島県の2,834mm
・3位は宮崎県の2,732mmです。
スペインで最も雨の多いガリシア州の3倍ですね。

最も降水量の少ない都道府県は
・長野県の902mm
・46位は岡山県の1,143mm
・45位は山梨県の1,190mmです。
日本で一番少ない長野県でもスペインの州別ランキングで5位に入ってしまいます。

もっとも雨の少ないカナリア諸島は250mmなので長野はその3.5倍多い計算ですね。こう考えると、スペインの雨量は日本の1/3という定説はあながち間違っていないようです。








スペインの県都別調査ではサンティアゴ・デ・コンポステーラがトップ!





県都別ランキングで見ると、スペインで一番雨の多い県都はガリシア州のサンティアゴ・デ・コンポステーラ。巡礼路で有名な場所です。さほど大差なく続くのが2位のポンテベドラ(ガリシア州)と3位のサンセバスティアン(バスク州)。 ビルバオ、サンタンデール、ルゴ、ラ・コルーニャ、オビエドと北部都市がずらりとランキングのトップを飾ります。

意外に雨が多い県都が、太陽のイメージのあるアンダルシアです。コルドバはバルセロナより雨が多く、セビーリャ、マラガも同じぐらい雨が降ります。大西洋岸で雨の多いイメージのあるカディスの方がこれらの都市よりやや少ないのも意外です。

ただこれらの街もスペイン平均を下回るので、多いわけではなく、残りが極端に少なすぎるというのが実情でしょう。あまり少ないと農作物を作るのも困難なので、ある程度雨の降る地方ではないと、人間が住むのに集まってこなかったのかもしれません。

もう一度上の自治州別の降水量ランキングを見ると、アンダルシア州は9番目、エストレマドゥーラ州が8番目。どちらも本当に夏は暑くて本当に乾燥し、いつ快晴!というイメージがある州ですが、 スペインの中ではほどほどに若干平均を下回る程度の州でした。雨の話だけでも、興味深いですね!



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●記事はefectofernweh記事より一部を抜粋し、翻訳しつつ、自分の言葉で補足も加えています。 (2021年2月13日)







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